漆/



漆という素材の魅力に魅せられて。制作や本の話や雑話など。

2014年1月21日火曜日

東京藝術大学卒業・修了作品展


ついに六年間という長い学生生活を終えることになりました。

長いようで、しかしこの場に立ってみると本当に一瞬の出来事でした。そしてとても濃い学生生活でした。それはこの大学でだったからかもしれません。

”集大成” と胸を張っては言えません。
反省も悔しさも多いからです。
だからこれは"スタートライン"であってほしいと願っています。

先生方をはじめ、同級生、家族、そしてお世話になったすべての方に感謝いたします。

                               2014.1.21






「透明な対話」

多分
世の中や 社会や 他人を知ることよりも
自身を知ることの方が
酷く難しく 恐ろしく 勇気のいることだと思います。

見たいような 見たくないような
知りたいような 知りたくないような

そんな誰もが持つ
"透明な対話" を感じていただけたら幸いです。



第62回 東京藝術大学卒業・修了作品展/美術学部・大学院美術研究科修士課程

会期:2014年1月26日(日)〜1月31日(金)
時間:9:30〜17:30(入場は17:00まで) 最終日9:30〜12:30(入場は12:00まで)
学部:東京都美術館  大学院:大学美術館・大学構内 
主催:東京藝術大学


私は大学美術館地下二階にて展示しております。
お時間ございましたら是非お立寄下さいませ。







2014年1月4日土曜日

明けましたので



美術はずっと自己満足でしかないと思っていました。

人と直接関わるデザインならともかく、絵画、彫刻、それに私のやっていることなんて、自分の主張したいことを見てくれる人に一方的に見せつけるものでしかないんだと。

それって結構暴力的なことで、勿論全部が全部では無いのだけれど、特に現代の美術って、うーん、美しくないなぁって。

でも最近やっと、自分の作る物を楽しみにしてくれる人が出てきて、
それさえ昔は社交辞令か、なんて疑ってみたりしたんだけども。

自分の為だけではなく、人の為にもなるんだと

やっとか、って遅さですが、そういう見方が少しずつ出来るようになってきました。

もう絶対やめてやる!って思ってた時期もありますが、もうちょっとだけ関わっていこうと思っています。

楽しく行こうか。

これ今年の抱負。
甘ちゃんですが、きっとこれが一番大事。


ひっそりと、多分2人くらいの為に始めたブログですが、今年も続けます。


新年明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

多くの人に、ご多幸を。


2013年12月8日日曜日

両手は窓の外


12月になりました。

寒さが厳しくなるにつれて修了制作が忙しくなり、制作に追われる日々を過ごしています。

今までダマジカを中心に作りブログに載せていましたが、実はもう2ヶ月ほど手をかけていません。
いつか展示出来る機会があればいいなと思いつつ、シカは修了が落ち着いたら再びやろうと思っています。とりあえず今は卒業することが大事なので。。

写真は修了制作の一部。パネルに、錆を引いてうっすら波紋を作っています。
ずっと黒を見ていると何処にいるのか分からなくなる。
でもそんな黒が好きです。

漆の仕事は塗るよりも研ぐ方に時間がかかります。
これを回転研ぎ機にかけるわけにはいかないので手動でやっています。
大体半日はずっと研いでる作業なので、これ、かなり地味。





大学の漆風呂は本当に綺麗です。
卒業したら2度とこんな大きな作品作れないだろうな。

2013年10月3日木曜日

乾漆行程2


10月になりました。
気温24℃湿度58%
中秋の名月も過ぎ、上野公園は銀杏が落ちはじめ、いよいよ秋が本格化です。

さて、前々回に引き続き乾漆制作行程です。

バラバラだったいくつかのパーツを麦漆(これは小麦粉を水で練って漆を加えたもの。ネバネバしていて強力な接着剤。金継ぎにも使われます)で接着させました。
耳とか。耳とか。顎とかね。
それから木を削って乾漆本体にはめ込みました。先のとんがっているところですね。設置の為に途中から木を使用しているんですが、何処から乾漆で何処から木かもう分からないでしょう(多分)。
乾漆って軽いことが強みの一つなんですが、今回のシカは使っている木がケンポナシという重くて堅い木であること、ツノもつくことなどを含めると既に結構重いです。これから漆を塗っていくともう少し重量が増すだろうなぁ。。金属に比べたら全然軽いけど。




それから行程遡りますが、このダマジカの石膏取り中の写真が出てきたので載せます。
ついでです。

これは油粘土で原型を作った後の石膏取り。
油粘土の石膏取りは石膏がはじかれるので難しい・・!
・・が、これは石膏の濃度を変えることによって今のところ解決。
しかしこのときはまだ試行錯誤中だったのでちょっと酷い有り様でした笑


で、この型が取れると乾燥させます。
下の写真はシカではなく別の作品(イヌ)のものですが。
バラバラに乾かすと型が歪んでしまうので後ほど針金で結びます。

日に当たって気持ち良さそう。



今回の説明は長くなってしまいました。話がだいぶ前後しているし。。
こののち湿度が下がってくると漆の仕事にも変化が訪れます。
でもそれはまた次回に。


2013年9月6日金曜日

9月の天気と芸術祭


9月になりました。
近日異常気象で竜巻やらゲリラ豪雨やらが目立ちますが、毎年この時期になると気になるのが神輿のことです。
今年も芸術祭がやってきました。
芸大の伝統で1年生は神輿と法被を制作します。
3m程にもなる御神輿で、1年生は夏休み、暑い中この神輿制作をしています。
懐かしいな。毎日朝早くから終電までくったくたになりながら皆で作っていたことを思い出す。だから雨や台風が来ると上級生は皆気にしてる。

上野公園内を何騎もの御神輿がパレードする姿は圧巻です。
美大ならではの御神輿、それから作品の展示にイベントに演奏、屋台にフリーマーケットなど盛りだくさんです。是非お越し下さいませ。

「藝祭」
2013年9月6日(金)〜9月8日(日)
東京藝術大学 音楽学部/美術学部構内 9:00〜20:00

http://www.geidai.ac.jp/event/geisai2013/html/home.html


毎年私は藝祭では展示もやっていましたが、今年はフリマだけ出展します。
毎年同じ工芸メンツで出しているのですが、今年はついに最後になりました。かれこれもう5年目です。
芸術の道、東京都美術館入り口前で出してます。
今年も樹脂のキーホルダー。
漆芸科なのに科学樹脂ってどうなんだろう。



 
  最後の藝祭。程々に楽しみます。

                 
                 それでは。

2013年8月20日火曜日

乾漆行程

8月半ば過ぎてきましたが、まだまだ暑い日が続きますね。
今回は久々に乾漆の行程を載せます。・・あれ、はじめてだったかな。

いま制作中のものはダマジカの胸像。
ダマジカは日本には生息していません。日本でもおなじみの角が枝状に分かれているものと違って、葉のような掌状の角をしているのが特徴です。 英名はFallow Deer。とても美しい鹿です。

写真は粘土で原型を作り7月に石膏取りをしたもの。もう麻布貼りを終えて脱乾しています。表面は地の粉or切り粉の状態。
本当はもう全部くっつけてしまいたいんだけれども、今回は目を玉眼にすること(仏像制作に用いられますが、私は水晶ではなくガラスでの予定)、角を取り外し出来るように接続部を作ること、前作のオオカミのように設置面が少ないため、木の補強をいれること、などの理由がある為ギリギリまで別で作ります。
玉眼の方法は今回はじめてやります。しかし裏の合わせ方が結構難しいんですね・・。
上手くいったら載せましょう。
そして角はもう少し大きくする予定。大学にパーツを忘れてしまいましたが。





今回の鹿は作る前からタイトルが決まっています。雨をテーマにしています。先にタイトルが決まっているとイメージが固まりやすいので楽かな。パーツが多いのと接合作業は全然楽じゃないんですけどね。
今はこの他に修了制作も作っています。そちらはまだ粘土原型の状態でダマジカより大きさがあります。
予定、結構押してます。まぁ、いつものことなんですが・・。
また時間がある時にちゃんと漆のことを書きたいです。

今日はこの辺で。





2013年8月12日月曜日

「真夏の夜の夢」展 終了いたしました。


ギャラリー田中での「真夏の夜の夢」展、無事に終了いたしました。
展示名の通り期間中は猛暑日が続きましたが、そんな暑い中お越し下さった皆様、
誠にありがとうございました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

今回の展示では5人のグループ展、素材はコアガラス、陶芸、漆芸、彫金と様々にあったのですが、技法や表現、それから作品に対する想いなど、それぞれの方から大変刺激を受けた展示となりました。


陶芸の伊藤さんが、「年代に関係なく作品を通して直ぐに仲良くなれるのが、物作りをしている人たちの特権ですね」とおっしゃっていたのですが、全くその通りだと思います。

年代も様々、素材も様々、でも期間中、何よりも作家さんたちとたくさんお話が出来たことが楽しかったです。

ギャラリーのオーナーである田中さんと奥様をはじめ、作家の皆さん、お越し下さった皆様、支えてくれた家族、新しい出会いに感謝です。


ああ、楽しかったなぁ〜