優れた芸術作品の前に立つと、言語化の前に空白がある。
その空白の最中では、認識を構築しているような感覚がある。そうしてしばらくして、あれが良かった、これが良かったなどと言語化が始まる。赤ちゃんは、そうした言語化の前の空白で世界を捉えているのではないかと思った。
その空白の最中では、認識を構築しているような感覚がある。そうしてしばらくして、あれが良かった、これが良かったなどと言語化が始まる。赤ちゃんは、そうした言語化の前の空白で世界を捉えているのではないかと思った。
急に意識が浮上することがある。
水底から、淡い揺らぎに向かってふわっと浮かび上がるあの感覚。
まだ日も出ていない。カーテンの隙間から見えるのはちょっと濁ったグレー。
水底から、淡い揺らぎに向かってふわっと浮かび上がるあの感覚。
まだ日も出ていない。カーテンの隙間から見えるのはちょっと濁ったグレー。
そのままふっと寝てしまうことは多い。でも目が冴えて、ゆっくりと上体を起こすことも多い。
シャツとジーパンに、簡単に着替えてぼさぼさ頭を隠す様に帽子を深くかぶる。
春になったとはいえ、まだ朝方は肌寒い。
春になったとはいえ、まだ朝方は肌寒い。
黄色い自転車。もう今年で3歳になるみたい。
この子とは、心が通じている気がする。時々話しかけてしまったりする。
そういう感覚ってあるでしょう
そういう感覚ってあるでしょう
変わらないものが好き。
目に見えないものが好き。
昔の空はどういう色をしていたんだろう。
朝方の、誰もいない道を自転車で漕ぎながら考える。
行き先が決まっていることは無い。
一番新しい朝は、常に空白の世界。
そういうものが全てゲンテンになればいい。
本日の一冊
血液と石鹸/リン・ディン