漆/



漆という素材の魅力に魅せられて。制作や本の話や雑話など。

2015年5月3日日曜日

微睡みを



前回の展示に出ておりました。乾漆の、目の青いウサギ。




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耳を塞いで駅前に立っていた。

何してんの?って聞いてきたラフな格好をした女の人

もう十年も昔の話だろうか。
何も信じたくなかった時代、人が大好きで、旅を続ける彼女は新しい視野をくれた。
一夜限りの友人として、今一番会いたいのは名も知らない彼女かもしれない。


思い出したのは人に話をしたから。
自分は忘れていても、どうも脳が記憶してくれていることがある。
そういう時、おおよそが、夢という媒体を通して 再び新しい色をくれる。


今日も形をつくっていた。
たったひとつだけ、きれいなラインが引けた。

正しい形を探すことは、自分自身を見つめているということ。



美しい、に引き込まれる瞬間がある。

無意識で、空白で、言葉のない時間。

願うのは、ただただ漆黒が続きますように。